ロジクール(Logicool)M575Sレビュー！機能は満足だが自分には合わなかった理由

ケチケチデンキ

執筆者

miniデバイス愛好家のトリダイです。

今、トラックボールマウスが再注目されている。省スペースで操作でき、肩や腕を大きく動かさなくて済むという特徴から、在宅ワークユーザーを中心に人気が高まっている。

そんな中で私も例に漏れず、ロジクールの定番トラックボールマウス 「M575S」 を購入してしばらく使ってみた。

※リンクは後継のSPモデルです。

結論から言うと「製品そのものは非常によくできている。しかし、どうも自分の体には合わなかった」というのが正直な感想である。

M575Sのスペック表

以下、スペック表を見て欲しい。

項目	スペック / 詳細
ブランド	Logicool (ロジクール)
モデル名	ERGO M575S
製品タイプ	ワイヤレストラックボール
カラー	ブラック（トラックボール：ブルー）
本体サイズ	高さ 134mm × 幅 100mm × 奥行き 48mm
接続タイプ	Unifying USBレシーバー、Bluetooth
電池タイプ	単三形乾電池 ×1
内容物	トラックボール本体、Unifing USBレシーバー、単三電池1本

省電力性・サイズ・接続方式の幅など、日常使いには十分すぎるスペックだ。
特に電池寿命は圧倒的で、単三1本で約2年動くという点はさすがロジクールだと感じる。

最新のM575SPとの違い：静音クリックとレシーバーの種類が違う

2024年以降は後継モデルとして M575SP（静音モデル） が登場している。
主な違いは以下の点だ。

● M575SPは静音クリック仕様

Sモデルが「カチッ」と鳴る一般的なクリック音なのに対し、SPモデルは「コトッ」といった非常に静かなクリックになっている。
夜間作業やオフィス使用だと、この静音性は大きなメリットになるだろう。

● USBレシーバーが異なる

SモデルにはUnifingレシーバーという１つ前のタイプが付属している。
SPモデルにはLogiBoltレシーバーというモデルとなっているので、Logicool製品を複数使っていてレシーバーを共有したい人は注意。

● 価格帯はほぼ同等かむしろ新型が安い

家電量販店や通販サイトの実売を見ても、ほぼ価格に差はない。
むしろ、現行機じゃなくなったことでSの方が高いこともある。
静音が好きならSP一択と言っていい。

M575Sの良かったところ

1. 専用ソフトウェア「Logi Options＋」の完成度が高い

ボタンカスタマイズ、カーソル速度調整、アプリごとの個別設定など、細かな設定ができる点は非常に優秀だ。
特に「戻る／進む」ボタンやスクロール関連の挙動をアプリごとに変えられたり、Missioncontrolなどの機能割り当てができる点は、作業効率の面でかなり助かった。

2. 省スペースで作業ができる

机の上でマウスを移動させる必要がない。肩を上げ下げしたり、肘を広げたりしなくていいので、一般的には疲れにくいデバイスとして扱われている。
私も短時間の作業ではこのメリットを強く感じた。

合わなかった理由：長時間作業で痛みが出始めた

製品としては高く評価している。ただ、自分の体との相性は良くなかった。その理由は以下の通りだ。

● 長時間使うと、手首や肩に痛みが出る

トラックボールは腕を使わず親指主体になるため、負荷が一点に集中する。
短時間では快適だが、数時間の作業が続くと、親指の付け根〜手首〜肩のラインに痛みが走り始めた。
マウスだと腕の動きでカバーできたことを親指だけで行う事となって、かなりの負担になっているようだ。
私のように手が小さい人ほど、トラックボールの角度や高さが合わず、無理な姿勢になりやすいことが大きな要因だろう。

● カーソル速度の最適なバランスを見つけるのが難しい

高速移動をしたい場合はカーソル速度を上げる必要がある。
しかし、速度を上げると今度はピンポイントで止めにくくなる。また微調整をする際にも親指を細かく動かす必要がある。
逆に速度を下げると、親指で何度も何度もボールを回さなければならず、疲労が蓄積してしまう。
この微妙なバランス調整が自分にはしっくりこなかったのと、やはり無理な動きを親指だけに強いられるのがつらかった。

まとめ：サイズ感に注意。手が小さい人には厳しいかもしれない

私は手が小さいタイプ(指が短い)で、同じくロジクールの人気機種「MX Master 3S」でも似た痛みを経験している。
おそらく手の大きさとマウスの設計が噛み合わず、無理な角度になってしまうのだろう。

M575S自体はコスパも性能も素晴らしい完成度の高いトラックボールマウスであることは間違いない。
ただし、手のサイズが小さい人や、長時間の連続作業が多い人には合わない可能性がある。
購入する際は、実機を触ってサイズ感を確かめた上で選ぶと後悔が少ないだろう。